Taiyo Saketen 2022 WineBar Design
太陽酒店 熊本県熊本市 2022年 店舗デザイン
小さな変化大きな成果
熊本市新市街商店街の1本奥に入った通りに面した店舗付き共同住宅の2階ワンルームをワインバーにする計画。ワインバーと言っても『角打ち』のようなふらっと立ち寄れるお店。面積は5.1坪。今回の物件の特徴は狭小であることと、元々住居だったワンルームをワインバーにすること。面積も出来ることも限られてしまうため、ここで出来る最小限で最大の効果を見出すことに方向性を示した。
お店は小さな通りに面した1階にテナントの入るワンルームマンションの2階。それであれば家で友人たちと酒を飲むような、『宅飲み』のようなバーにすることを提案し、極力元の状態を触らずに、ワインバーのコンセプトを打ち出す空間を考えた。
名前は『太陽酒店』。暗いバーよりカジュアルで明るい空間を希望されていたので、太陽のように明るく、楽しく人が集まってくる場にしたいと思い、太陽を象徴するように天井の照明をラウンド状に配置し、カウンター内のソムリエを囲むような四角の角が取れた形状のカウンター。カウンターはワインの樽をイメージしたデザインとなっており、樽の箍(たが)部分を引っ掛け金物や足置きとしている。
壁は極力触らず、解体で新たに作る壁には同等の仕上げを施し、床は既存のフローリングを活用し、畳部分は畳に見えるが、さすがに不衛生なので畳を撤去した後に畳タイルを貼り直している。
これだけでも約1ヶ月を要する工事となった。ほとんど手をつけていないように見えるが、ほとんど手をつけていないようで、実は室内の7割ほど手をかけている。シンプルであることがどれだけ難しいかを実感したが、小さなビジネスのように見えるが大きな成果を得られるかも知れない。目に見える部分は小さな変化だが、大きな成果を得られることを願っています。
太陽酒店
住所:熊本市中央区新市街12-12-2F
計画種別:店舗デザイン
用途:飲食店
構造:
面積:店舗床面積:17.00㎡
プロデュース:永野酒店
設計監理:設計事務所アトリエボンド
施工:ACTスペース